【保存版】退職日はいつが得?ポイントやおすすめ月を徹底解説!

退職届を持つビジネスウーマン

「退職を考えているが、いつにすればいいのかわからない…」

「退職日によって、得する可能性があるって本当?」

「何月に退職すると得しやすいのかについて知りたい!」

本記事では上記のお悩みや要望などにお応えします。

退職を考えている方の中には、少しでも得するタイミングを知っておきたいと考えるケースもあるでしょう。

結論、得する退職日は転職先を決めているのかによって特に左右され、入社日の前日か月末が理想的です。

今回は、得する退職日のポイントや具体的な退職月を解説します。

最後まで読めば、得する退職日に関して理解できるでしょう。

退職日はいつが得するのかは状況による

ビルの下を歩くビジネスパーソン

退職するタイミングに関して、いつにすると得するのかは以下の通り状況によって異なります。

  • 転職先が決まっているかどうか
  • 退職日の決め方を押さえているか

ここから具体的に解説します。

【特に重要】転職先が決まっているかどうか

退職日で得するうえで特に重要なのは、転職先が決まっているかどうかです。

転職先が決まっている場合と決まっていない場合にわけ、見ていきましょう。

転職先が決まっている場合

転職先が決まっている場合、費用や手続きの面から、入社日の前日に退職するのがポイントです。

退職日から入社日までに一日でも期間が空くと、以下の通り自分で保険や年金に加入する必要があるためです。

(いずれか一つ)
健康保険の選択肢
具体的な内容
国民健康保険に入る・自営業者や年金受給者などを対象とする公的な医療保険
・会社の保険に加入している方や生活保護をもらっている方などを除き、加入する義務がある
・前年の収入や扶養家族の有無などに応じて、保険料が決まる
・加入しない場合、医療費が全額自己負担となったり、過去に遡って請求されたりする
配偶者の扶養に入る・配偶者控除を受けられ、納税する金額が安くなる
・社会保険料を支払わなくとも、被保険者になれる
・原則として、収入の多い方の扶養に入るのがポイント
・年収の差が1割以内の場合、どちらの扶養に入るかは自由
健康保険を任意継続する・退職前に健康保険へ2ヶ月以上加入していた場合、退職後も前職の健康保険に加入できる制度
・加入できる期間は2年で、支払った保険料は控除を受けられる
・所得に関係なく、支払う保険料は一定である
・自由に辞められず、加入期間を過ぎたり再就職によって他の保険に加入したりする必要がある
(いずれか一つ)
年金の選択肢
具体的な内容
国民年金に入る・日本に住んでいる20歳以上60歳未満の方が対象
・高齢者になったときや、障害を負ったり家族が死亡したりしたとき、保障を受けられる制度
・退職日の翌日から14日以内に住所を管轄する自治体で手続きが必要
・手続きをするうえでは、離職票や年金手帳などの書類が必要
・保険料は一律料金となっており、原則として毎年変更となる
・保険料を支払わないと、将来もらえる年金額が減ったりもらえなくなったりする
配偶者の扶養に入る・会社員や公務員として働いている配偶者の扶養に入る場合、保険料は支払わなくてよい
・配偶者が退職したり自分の年収が130万円を超えたりした場合、扶養から外れる
・手続きができるのは2年以内
・手続き可能な期限を過ぎると、将来の年金額が少なくなったり、もらえなくなったりする可能性がある

1日でも無職になった場合、社会保険料として約3万円支払う義務が発生する点は注意が必要です。

会社に所属している場合、健康保険や厚生年金保険に関して、費用の半分は会社に負担してもらえる点がメリットとなります。

退職日の翌日に入社する場合、社会保険の手続きに関して人事担当の方に一任することが可能です。

転職先が決まっていない場合

転職先が決まっていない場合、月末を退職日にすると得しやすいといえます。

社会保険料の支払いは日払いではなく、毎月支払うのが特徴であるためです。

社会保険の特性上、月末に退職すると退職月の保険料の支払いが発生することから、月末1日前に退職すると得すると考える方もいるでしょう。

退職月分の保険料を支払わなくてもよいものの、保険料は1日でも未払い期間を発生させられません。

退職したあとで、退職月の社会保険料の支払いをする必要があり、結果として余分に保険料を支払う可能性があります。

前述の通り、社会保険料の支払いにおいては、会社が半分負担する労使折半が行われているためです。

月末の1日前に退職すると、当月の保険料の未払い発生の可能性がある点は注意が必要です。

保険料の未払い期間があると、以下の通りペナルティを課されるケースがあります。

  • 国民健康保険:督促状が送られてきたり、保険証の返還を要求されたりする
  • 国民年金:将来の保険料が1,600円減額となる

転職先が決まっていない場合、月末で退職するのがポイントです。

退職日の決め方を押さえているか

退職日で得するには、以下の通り押さえておくべき点が6つあります。

退職日で得するためのポイント具体的な内容
引き継ぎの期間を考慮する・円満退職するうえで重要
・引き継ぎ期間として、1ヶ月ほど設けるのが望ましい
・引き継ぎをしっかりすると、気持ちを切り替え、次の人生をスタートできる
会社で年末調整してもらう・年末調整前に退職すると、自分で確定申告する必要がある
・確定申告するための時間や労力などが発生しない
・年末調整しないと、懲役や罰金などのペナルティを課される
失業保険の条件を満たす以下の条件を満たしたあとで辞める
・(自己都合退職)退職する前の2年間で12ヶ月以上保険に加入していること
・(会社都合退職)退職する前の12ヶ月で6ヶ月以上保険に加入していること
有給を消化する・まとめて消化する場合、最終出勤日以降に消化したあとで退職する
・労働者の権利として認められているものの、会社に配慮することが望ましい
・引き継ぎ期間と合わせて退職日を決定するのがポイントとなる
退職金の条件を確認する・退職金の制度に関しては、就業規則で決まっている
・退職理由や勤続年数などの条件があり、あらかじめチェックしておく
・会社によって条件は異なる
ボーナスをもらったあとで退職する・会社によってボーナスの規定が異なる
・ボーナス支給日に在籍していることが基本となる
・勤務態度や経営状況などによって、ボーナスの金額が決まる
・査定前に退職願を提出すると、減額になるケースがある

退職日を決めるときのポイントを押さえておくと、得するのみでなく、同僚からの印象もよくなり円満退職につながるでしょう。

退職する前に、すべてのポイントをチェックしておくのが望ましいです。

おすすめの退職月とは

膝を組み、空を眺めるビジネスパーソン

以下の通り退職するタイミングを考慮すると、得する可能性が高いです。

  • 12月31日
  • 3月31日
  • 12月31日と3月31日の比較

ここから具体的に解説します。

12月31日

得する退職月としておすすめなのは12月31日です。

12月31日に退職すると、以下の通り3つのメリットを受けられるためです。

12月31日に退職するメリット具体的な内容
年末調整してもらえる・年末調整によって、還付金として税金を払い戻してもらえる可能性がある
・転職先の決まっていない方が12月以外に退職すると、当年度の年末調整をしてもらえない
・手続きが複雑な確定申告をする必要がない
求人数が多い10月に求職活動できる・10月に求職活動し、2ヶ月程度で再就職先を決めると仮定すると、12月末での退職がよいタイミングとなる
・10月は決算の時期で、求人数が増加する傾向にある
冬のボーナスをもらえる・一般的に、夏よりも冬のボーナスの方が多く支給される傾向にある
・冬のボーナスは12月に支給する会社が多い
・冬のボーナスとして、給料の2ヶ月分以上もらえる傾向にある

年末調整の手続きや転職活動のタイミング、ボーナスの受給など、3つの点から12月31日に退職することはおすすめです。

将来の可能性や金銭面でのメリットをなるべく得たい方は、12月31日の退職を目指して行動するとよいでしょう。

退職日から逆算して行動すると「締め切り効果」が働き、集中してやるべきことをこなせる可能性が高いです。

3月31日

得する退職月としておすすめなのは3月31日です。

3月31日の退職が得する理由として、以下の点があげられます。

3月31日の退職が得する理由具体的な内容
国民健康保険料を安くできる・数十万円安くなるケースがある
・会社都合の退職か、特定理由退職で失業認定を受けると、保険料が7割引になる制度がある
・保険料の減額適用となるのは、退職日の翌日の月から翌年度末まで
円満に退職しやすい・人事異動があり、スムーズに引き継ぎしやすい
・退職理由にもよるものの、区切りがよく、上司に納得してもらいやすい
・人材募集するタイミングで、退職に関して理解してもらえる可能性が高い
転職活動しやすい・1月から3月にかけ、1年の中でも求人数が増加する傾向にある
・年末の忙しさがなくなり、転職活動に割く時間の余裕が生まれる可能性が高い

金銭的な面で特に押さえておきたい点は、以下の通り国民健康保険料の支払い減額制度に関してです。

  • 3月30日に退職する場合:3月から翌年度の3月までの13ヶ月間
  • 3月31日に退職する場合:4月から2年後の3月までの24ヶ月間

退職日が1日異なると、保険料の支払いにおいて数十万円の差が生まれるケースもある点は注意しましょう。

もし3月30日に退職してしまったとしても、地域によっては前年度の収入に応じた軽減措置を受けられます。

13ヶ月経過したあとに、改めて手続きをするとよいでしょう。

12月31日と3月の比較

12月31日と3月がおすすめであるものの、どちらを選べばよいのかわからない方もいるでしょう。

以下の通り、12月31日と3月に退職する場合にはそれぞれ特徴があります。

12月31日に退職するメリット・デメリット3月31日に退職するメリット・デメリット
・確定申告する必要がない
・求人数が増える10月に転職活動できる
・冬のボーナスをもらってから退職できる
・繁忙期と重なり、退職を拒まれる可能性がある
・国民健康保険料が安くなる
・業種にもよるものの、年末に比べると円満に退職しやすい
・人事異動が発生し、スムーズに引き継ぎを終えやすい
・転職に伴って引っ越す場合、費用が高くなる

いずれにしても、メリットとデメリットの両方があげられます。

退職は人生を左右するものであるものの、目先の利益にとらわれず、長期的な目線に立つことが望ましいです。

転職先とのご縁、お世話になった職場のことなどを総合的にチェックしたうえで退職日を決定するとよいでしょう。

まとめ

ここまで、得する退職日のポイントや具体的な退職月に関して解説してきました。

本記事のまとめは以下のとおりです。

本記事のまとめ
  • 得する退職日は状況によって異なり、転職先が決定しているのかは特にポイントとなる
  • 転職先が決まっていない場合、月末に退職すると得しやすい
  • 退職日を決定するとき、引き継ぎの日数や退職金の条件などによって決めるのが望ましい
  • おすすめの退職月は12月31日と3月31日で、それぞれ特徴が異なる

退職日によって、手元に残るお金ややるべきことなどが左右されます。

12月31日と3月31日の退職が理想的ではあるものの、健康状態や転職先とのご縁などを優先させることも重要なポイントとなります。

一度きりの人生、後悔がないものにするには自分と徹底的に向き合うことが望ましいです。

本記事を参考に、得する退職日に関して理解してもらえれば幸いです。