
結婚を理由に退職しても失業保険はもらえる?

失業保険をもらうまでの流れがわからない…
失業保険をもらうのに書類は必要?
本記事では上記の疑問やお悩みなどにお応えします。
結婚を理由に退職する方の中には、失業保険をもらえるのか分からず不安に思っている方もいるでしょう。
結論、結婚を理由に退職する場合も条件を満たせば失業保険はもらえます。
今回は、結婚を理由に退職する場合に失業保険をもらう条件、金額、必要書類、手続きの流れなどを解説します。
最後まで読めば、結婚を理由に退職しても失業保険をもらえることを理解できるでしょう。

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結婚で退職すると失業保険はもらえる

結婚を理由に退職する場合、条件を満たせば失業保険はもらえます。
失業保険をもらえる条件とは、具体的に以下のとおりです。
- 退職日までの2年間で雇用保険に12か月以上加入している(特定理由離職者の場合は1年で6ヶ月以上)
- 再就職する気持ちや環境があり、意欲的に就職活動をしても職場が決まらないこと
- 失業中である
結婚を機に専業主婦になる方や、妊娠している方などの場合は、条件に当てはまらないことから失業保険をもらえない点は注意が必要です。
アルバイトやパートとして勤務している方の場合も、以下の条件を満たしていれば雇用保険に加入する対象となり、失業保険をもらえる可能性があります。
- 1週間に20時間以上勤務している
- 31日以上働き続ける予定であること
失業保険をもらうには、必要書類を揃えてハローワークで手続きをするのがポイントです。
結婚退職して失業保険でもらえる金額

結婚退職した場合に失業保険でもらえる金額は「基本手当日額(退職前6ヶ月間の給料÷180)×給付日数×給付率(50%〜80%)」で求められ、人によって異なります。
基本手当日額は年齢によって上限額が決まっており、具体的には以下のとおりです。
- 30歳未満:6,945円
- 30歳以上45歳未満:7,715円
- 45歳以上60歳未満:8,490円
- 60歳以上65歳未満:7,294円
給付日数とは退職理由、失業保険の被保険者となっていた期間、離職時の年齢などによって決まるのが特徴で、90日から330日と幅があります。
離職時の年齢 | 被保険者10年未満 | 被保険者10年以上20年未満 | 被保険者20年以上 |
---|---|---|---|
65歳未満 | 90日 | 120日 | 150日 |
離職時の年齢 | 被保険者1年未満 | 被保険者1年以上5年未満 | 被保険者5年以上10年未満 | 被保険者10年以上20年未満 | 被保険者20年以上 |
---|---|---|---|---|---|
30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ー |
30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
給与の少ない方ほど多くの失業保険をもらえるように、給付率は給与の高いほど低くなっています。
結婚退職で失業保険をもらうのに必要な書類

結婚退職してから失業保険をもらいたい場合、以下の書類を揃えてからハローワークで手続きをする必要があります。
- 離職票:退職後2週間を目処に、勤務先から発行されるもの
- 身元確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、官公庁から発行されている身分証明書・資格証明書(顔写真ありのもの)などのうち1つ
- 個人番号確認書類:通知カード、マイナンバーカード、個人番号が書いてある住民票のうち1つ
- 顔写真:最近撮影したもので、縦3cm・横2.5cmを2枚用意する
- 印鑑:新姓の認印を用意する。シャチハタは利用できない
- 預金通帳かキャッシュカード:新姓のものを用意する
- (入籍後に手続きする方・特定理由離職者の場合)婚姻届受理証明書と世帯全員分の住民票
マイナンバーカードを持っている方の場合、身元確認書類と個人番号確認書類の2つを用意する必要はありません。
結婚退職で失業保険をもらうまでの流れ

結婚退職してから失業保険をもらうまでの流れは、具体的に以下のとおりです。
- 退職する1ヶ月前までに職場の上司に報告する:引き継ぎや有給の消化などを済ませ、スムーズに退職するうえでは早めに報告するのがポイント
- 退職したあとに郵送で離職票を受け取る:退職日から約2週間が目安となる
- ハローワークで失業保険受給の手続きをする:上記で紹介した書類を持参し、求職申込も同時にする。条件を満たしていれば受給資格があるとみなされる
- 雇用保険説明会に参加する:失業保険の手続きをしてから1週間後が目安となる。雇用保険受給資格者証をもらえる
- ハローワークで失業の認定を受ける:雇用保険説明会で決まった失業認定日に、失業認定申告書を提出する
- 失業保険が振り込まれる:認定日から5営業日後が目安となる
失業保険をもらうまでの流れを理解し、早めに手続きをするとよいでしょう。
できちゃった結婚で退職すると失業保険はもらえる?

できちゃった結婚で退職する場合、働く意志の有無によって失業保険をもらえるのかが決まります。
妊娠・出産する過程では働ける健康状態でないものの、出産後に働く意志のある方に関しては、失業保険の受給期間を延長できる制度があります。
失業保険の受給期間は退職した翌日から1年となっていますが、申請することで最長3年まで受給期間を延長できるのが特徴です。
受給期間を延長することで、本来の受給期間と合わせて最大で4年まで失業保険の延長が可能になります。
働ける状態になってからハローワークで失業保険の受給手続きをすれば、失業保険をもらえるようになります。
受給期間の延長を申請できるのは、以下の通り退職した翌日から30日経過したあとの翌日以降となっている点は注意が必要です。
例えば、3月25日に退職する場合、退職した翌日は3月26日、30日経過した日の翌日は4月26日となります。
3月25日に退職する方で考えると、4月26日以降に失業保険の延長申請が可能です。
結婚により引っ越すと失業保険がすぐもらえる

結婚を理由に引っ越す方の場合、失業保険をすぐに振り込んでもらえます。
結婚によって止むを得ず退職すると特定理由離職者と認められ、待期期間が短縮されるためです。
一般的に結婚で退職すると自己都合扱いとなり、失業保険の給付までには2か月から3ヶ月程度かかるのが一般的です。
特定理由離職者の場合、失業保険の申込から7日間の待機期間を経て、5営業日を目安にお金を振り込んでもらえます。
さらに、失業する日までの1年間で、6か月以上失業保険の被保険者になる(自己都合退職の場合、2年で12か月以上)ことに条件が変更となります。
失業保険を給付されるまでの期間や条件面などで、特定理由離職者は優遇されていることがわかります。
ただし、退職した日から引っ越しまでの期間が1ヶ月以上空くと、本当に結婚で引っ越しが必要になったのか疑われる可能性のある点は注意が必要です。
結婚で引っ越すことが理由で退職する場合、引っ越しの予定を早めに設定しておくのが望ましいです。
結婚して扶養に入ると失業保険はもらえない

結婚して扶養に入る方の場合、失業保険は同時にもらえません。
扶養に入る場合、以下の通り社会保険と税金によって扶養に入るうえで必要となる条件が異なります。
- 社会保険の扶養:扶養に入る時点から将来にかけての年収が130万円未満となること
- 税金の扶養:年収が103万円以下であること
社会保険の扶養に入る場合、夫の勤務する会社が加入している健康保険によって条件面が異なります。
全国健康保険協会の場合、年収130万円未満で夫の年収の半分であることが条件となっています。
社会保険の扶養に入る場合、一般的に夫の勤務する会社に対して書類を提出してやり取りをするのが特徴です。
税金の扶養に入る場合の基準となる103万円とは、所得税の課税が始まる基準となる金額となります。
失業保険をもらい始めると収入とみなされ、健康保険や年金などに関しては扶養の対象外となる点は注意が必要です。
もし扶養に入らずに失業保険をもらいたい場合、自分で国民年金や国民健康保険に加入する必要があります。
まとめ
ここまで、結婚を理由に退職する場合に失業保険をもらう条件や金額、必要書類などを解説してきました。
本記事のまとめは以下の通りです。
- 結婚を理由に退職する場合、条件を満たせば失業保険をもらえる
- 結婚によって退職するときに失業保険でもらえる金額は、年齢や被保険者期間などによって異なる
- 結婚を理由に退職するときに失業保険をもらうには、離職票や身分確認書類などをハローワークへ提出する必要がある
- 結婚で退職する場合に失業保険をもらうまでには、主にハローワークとのやり取りとなる
- できちゃった結婚によって退職する場合は、働く意志の有無や健康状態などによって失業保険をもらえるのかが決まる
- 結婚により引っ越すと特定理由離職者となることから、失業保険をすぐにもらえる
- 結婚して扶養に入ると、失業保険はもらえない
結婚を理由に退職するとき、失業保険をもらえる可能性はあります。
妊娠している方や結婚を機に引っ越しを考えている方など、さまざまなケースが考えられますが、いずれも条件を満たせば失業保険をもらえます。
主にハローワークとのやり取りとなることから、疑問点や不安な点などがあればハローワークへ問合せるとよいでしょう。
本記事を参考に、結婚を理由に退職するときも、失業保険をもらえる可能性がある点を理解していただければ幸いです。