ボーナスをもらってから退職してもよい?注意点やポイントを解説!

賞与の封筒とボールペン

ボーナスをもらってからすぐに退職できる?

ボーナスをもらって辞めることに罪悪感がある…

ボーナスをもらってから辞めるときの注意点やポイントについて知りたい!

本記事では上記の疑問やお悩みなどにお応えします。

サラリーマンとして働いている方の中には、ボーナスをもらってから辞めてもよいのかわからず、疑問に感じている方も多いでしょう。

結論、ボーナスをもらってから辞めることは法律上問題ではないものの、会社によっては減額やもらえないケースもあります。

今回はボーナスをもらってから退職するときのポイントや注意点、適切な時期について解説します。

最後まで読めば、ボーナスをもらってから退職するときの疑問を解消できます。

ボーナスをもらってから退職してもよい

左手で電卓を持ち、右手の親指を立てるビジネスパーソン

ボーナスをもらってから退職することについて、まず押さえておきたい点は以下の2点です。

  • 法律で決まっていない
  • 就業規則によって異なる

ここから具体的に解説します。

法律で決まっていない

ボーナスの支給に関しては、法律において決められていません。

「ボーナスをもらってからすぐに辞めると、国からペナルティを課されるのでは」と不安に感じる必要はありません。

ボーナスに関する法律がないことにより、会社によってもらえる金額や回数などが異なるのが特徴の一つです。

アルバイトやパートなど、雇用形態に関係なくボーナスがもらえる会社もあります。

一方で、毎月会社からもらう給料に関しては、労働基準法によって定められているのが特徴です。

労働者に対して、給料は通貨で支払うことが明記されており、未払いなどの法律違反が発生すると、罰金刑など罪に問われることになります。

就業規則によって異なる

ボーナスの規定については、会社の就業規則や労働契約などによって異なります

就業規則を確認する方法は、具体的に以下のとおりです。

  • 入社時に配られた書類をチェックする
  • パソコンの共有フォルダ内をチェックする
  • 社内の目立つ場所に掲示されていないかチェックする

就業規則を見つけられない場合、人事や総務を担当している方に聞くとよいでしょう。

ボーナスをもらってから退職するときの注意点

給料の封筒から出された1万円札と電卓

ボーナスをもらってから退職する場合、以下の点に注意が必要です。

  • 支給日在籍要件をチェックしておく
  • ボーナスをもらえないケースについて把握しておく
  • ボーナスが減額になるケースを把握しておく

ここから具体的に解説します。

支給日在籍要件をチェックしておく

ボーナスをもらってから退職するときは、支給日在籍要件をチェックしておきましょう。

支給日在籍要件とは、「ボーナス支給日に会社に所属していないと、ボーナスを支給しない」とする決まりのことです。

ボーナスの算定期間に所属していても、原則として支給日までに退職するとボーナスをもらえません。

会社都合によってボーナスの支給日までに退職した場合、例外として日割りでボーナスを支給してもらえるケースもあります。

ボーナスをもらえないケースについて把握しておく

ボーナスをもらってから退職するときは、ボーナスをもらえないケースについて知っておくのがポイントです。

前述の通り、会社にとってボーナスは必ず支払う必要があるお金ではありません。

会社の業績によっても左右されるのが特徴で、状況によってはボーナスをもらえない可能性もあります。

「ボーナスをもらってから退職する予定だったのに」と後悔するのを防ぐうえでも、ボーナスがもらえない可能性もあることを知っておくとよいでしょう。

ボーナスが減額になるケースを把握しておく

ボーナスをもらってから退職するときは、ボーナスが減額になるケースについて知っておくのがポイントです。

ボーナスが減額となるケースとは、具体的に以下のとおりです。

  • 会社の業績低迷
  • 個人の目標未達成
  • 欠勤日数や仕事上のミスなど

ボーナスの査定においてはさまざまな項目があり、退職することも減額されるポイントとなる点は注意が必要です。

退職するということは、将来性的に会社へ貢献する見込みがないと判断されるためです。

ボーナスをもらってから退職する場合、ボーナスをもらったあとで退職することを伝えるとよいでしょう。

ボーナスをもらってから退職するときのポイント

1万円札を持ち、笑顔のビジネスパーソン

ボーナスをもらってから退職するときのポイントは、以下のとおりです。

  • ボーナスは有給消化中ももらえる
  • ボーナスが減額される可能性もある
  • 退職の意志を伝えるタイミングを考える

ここから具体的に解説します。

ボーナスは有休消化中ももらえる

ボーナス支給日に有給を消化している場合でも、ボーナスをもらえます。

支給日在籍要件がある会社の場合でも、有給を消化しているときはまだ会社に在籍しており、条件を満たせるためです。

退職するタイミングで有給を消化することは労働者の権利となっており、法律で認められています。

退職することが確定していることから、ボーナスの査定によって減額される可能性はあります。

しかし、「有給を消化していると、ボーナスがもらえないのではないか」と心配する必要はありません。

ボーナスが減額される可能性もある

ボーナスをもらってから退職するときは、減額される可能性がある点を知っておきましょう。

ボーナスの査定の中には、「将来的な会社への貢献度」が含まれる傾向にあるためです。

ボーナスをもらう前に退職の意志を伝えるときは、就業規則をチェックしたうえで判断するのがポイントです。

減額される割合は会社によって異なるものの、2割が目安となります。

1996年のベネッセコーポレーション事件において、退職を理由にボーナスを減額する場合、最高裁は2割程度が適当であるとしています。

退職の意志を伝えるタイミングを考える

ボーナスをもらってから退職するときは、退職の意志を伝えるタイミングがポイントとなります。

ボーナスを全額もらいたい方は、ボーナスをもらったあとで退職の意志を伝えましょう。

査定へのネガティブな影響を避けられ、本来もらえるお金を受け取れるためです。

ボーナスをもらう前に転職活動を開始しており、条件を満たす転職先を見つけられた方は、慎重に判断することが求められます。

条件のよい転職先を逃すと、将来的に見つけられなくなるリスクがあるためです。

ボーナスをもらう前に退職するときの注意点

冴えない表情で頭を押さえるビジネスウーマン

ボーナスをもらう前に退職するときは、ボーナスが減額となったり、もらえなかったりするケースもある点に注意が必要です。

退職理由によって異なるものの、一般的にボーナスをもらう前に退職すると全額もらえません。

一日でも早く入社したい転職先が見つかった場合など、今もらえるお金よりも自分の経験やキャリアを優先させる方がよいケースもあります。

ボーナスとしてもらえるお金は減るものの、将来的に大きく稼げるようになる可能性があるためです。

ボーナスをもらう前に退職するときは、お金と経験・キャリアを比較検討したうえで、慎重に判断するとよいでしょう。

ボーナスをもらってから退職する時期

晴れた空の下、前を向くビジネスパーソン

ボーナスをもらってから退職したい方は、以下の通り退職する時期についても考えておくのがポイントです。

  • 夏のボーナス
  • 冬のボーナス

ここから具体的に解説します。

夏のボーナス

夏のボーナスをもらってから退職する場合、7月頃から転職活動を開始するとよいでしょう。

一般的に、夏のボーナスをもらえる期間は6月から7月であるためです。

ボーナスをもらったあとで転職活動を始めれば、10月頃には新しい会社へ入社できる可能性があります。

7月から9月は求人数が増える傾向にあることからも、ボーナスをもらったあとで転職活動を始めるのが理想的だといえます。

ハローワークや転職エージェントなどに登録を済ませておくと、スムーズに転職活動を始められます。

冬のボーナス

冬のボーナスをもらってから退職する場合、1月から3月に転職活動をするのがポイントです。

一般的に、冬のボーナスは12月にもらえるのが特徴であるためです。

1月から3月にかけては、年間で最も会社の採用活動が増える傾向にある点もメリットの一つです。

年末になると退職者が増えやすく、会社は社員を補充する必要に迫られます。

4月に会社の体制が変更となる場合、新たに人材を募集するケースもあります。

12月のボーナスをもらう前に転職先を決めるよりも、もらったあとで転職活動をする方が望ましいです。

ボーナスをもらってからすぐに退職できる

バンザイするビジネスパーソン

法律上、ボーナスをもらってからすぐに退職することは可能です。

ビジネスパーソンのマナーとして、相応しいものでない点は注意が必要です。

ボーナスをもらってすぐに退職すると、ボーナス目当てで退職日を決めたと思われる可能性が高いためです。

前述の通り、ボーナスをもらったあとから転職活動をすると、より多くの求人の中から転職先を見つけられます。

ボーナスをもらってから退職の意志を伝えることで、円満に退職しやすくなる点もメリットの一つです。

引き継ぎの期間を考慮したうえで、退職する1ヶ月以上前に伝えるのが理想的です。

ボーナスをもらってからすぐに退職することは可能ではあるものの、転職活動のタイミングや、ビジネスマンとしてのマナーなどを考えた上で決めるとよいでしょう。

まとめ

ボーナスをもらってから退職できることやポイント、注意点などに関して解説してきました。

本記事のまとめは以下のとおりです。

今回のまとめ
  • ボーナスをもらってから退職することは法律で決まっておらず、会社の就業規則によって異なる
  • ボーナスをもらってから退職するときは、支給日在籍要件やボーナスをもらえないケースなどをチェックしておくのがポイントである
  • ボーナスをもらってから退職するときは、有給消化中ももらえる点や、減額となる可能性もある点に注意が必要である
  • ボーナスをもらう前に退職するときは、減額となったりもらえなくなったりする点を知っておくことが望ましい
  • ボーナスをもらってから退職するのに理想的な時期は、夏のボーナスと冬のボーナスにおいて同じである
  • ボーナスをもらってからすぐに退職することも可能である

ボーナスをもらってから退職する場合、タイミングによってもらえる金額に差が生じます。

自分のメリットを考えるのみでなく、会社側に立って考えることもビジネスパーソンのマナーとして重要です。

ボーナスをもらってから退職するときに限りませんが、引き継ぎをしっかり行うことで、次のステージに向かう自分の気持も切り替えられます

本記事を参考に、ボーナスをもらってから退職するときの疑問点を解消してもらえれば幸いです。